無電極ランプ(LVD照明)を解説

無電極ランプ(LVD)は圧倒的な超寿命10万時間&抜群の節電効果

無電極ランプ(LVD)とは


LVDは「Low Voltage Discharge」の頭文字を取った照明です。このLVDという名称は上海宏源照明電器有限会社が作る無電極ランプの商標です。
ですから、正式には無電極ランプ、または無電極放電ランプと呼ばれる製品の名称になります。
以前はLVDという名称で呼ばれることが多かったのですが、近年では「無電極ランプ」と呼ぶことが一般的です。

まず大前提としての特徴は「省エネ照明」ということです。

水銀灯の代替照明として、約1/3の節電効果があります。
これはLED照明と同等の省エネ効果です。

この無電極ランプは、電磁誘導の原理と放電による発行の原理に基づいた仕組みを使っています。コイルに高周波電流を流すことにより、フェライトコアに磁界を発生させ、この磁界よりランプ内に電界が発生します。この電界で放出された電子が粒子に衝突し(ここからは蛍光ランプと同じ原理です)紫外線が放出され、この紫外線がランプ管内壁に塗布された蛍光体により、可視光に変換されます。

さらに、3波長形蛍光体を発光することにより、平均演色評価数はRa80以上と高演色のため、自然光で見た時に近い色で物を見ることができるという演色性をもっています。
無電極ランプは電磁誘導の原理と放電による発光原理に基づいた仕組みを採用しています。従って蛍光ランプや水銀ランプなどのように発光管内にフィラメント電極がないため、電極の消耗等による寿命への影響を受けず、ランプ自体は永久的に点灯し続けます。
(ランプ管内に塗布された蛍光体は経年劣化するため、長期的には照度は落ちます)
しかし、無電極ランプも他の照明と同様に安定器は劣化するため、無電極ランプの寿命はランプの寿命ではなく安定器の寿命となります。

無電極ランプは、電極の消耗等による寿命への影響を受けずランプ自体はおよそ蛍光灯の10倍、高圧ナトリウムランプの6倍、水銀灯の5倍の、さらには LEDの2〜3倍の長寿命(約10万時間)をもつのが特徴です。
そのため高速道路やトンネル、吊り橋、工場、施設、体育館等の照明、また街路灯などのランプ交換・施工にともなう手間・ランニングコストを大幅に低減できるため、省エネ・省資源時代にあった放電ランプとして注目されています。

主に街灯などに使われている水銀灯、メタルハライドランプなどのHID照明の代替照明として導入されています。
特に高い天井に設置してある照明では、寿命で球切れになった照明の交換も簡単ではありません。10万時間もの長寿命であるLVD照明であれば1日8時間の点灯でも20年以上交換の手間が不要になります。

無電極ランプ(LVD照明)の特徴


無電極ランプは既存のHID照明やLED照明と比べて非常に大きな特徴があります。ここでは、大きな特徴と詳細な特徴に付いて説明しましょう。

LVD照明の大きな特徴

◎低消費電力!⇒水銀灯の1/3(LEDと同等)
◎超長寿命!⇒6~10万時間(LEDの2〜3倍)
◎低発熱!⇒管球温度が低い!1(100℃前後)
◎その他!⇒虫を寄せ付けにくい!
     ⇒耐久性に優れている!
◎眼に優しい照明として活用
◎大きな照明として活用

LVD照明の特徴

①発光管形状とガス圧を最適化し、新開発のインバータ回路を高効率化し、低消費電力化を実現。
②無電極機能を持ったLVD照明は今までの有電極灯(白熱灯、水銀灯、蛍光灯、ハロゲン灯など)に比べて劣化の進行が極度に遅い。
③極端に低温を維持し点灯し続け高熱化しないためなど、これらのことにより10万時間以上ランプ交換をしなくて良い。
④LVD照明は、コイルコアーを設置、磁界を発生させ誘導磁界をつくり高周波の電気エネルギーで直接放電プラズマをつくることにより、放電ランプ内部の電極が不要。結果超長寿命。
⑤低温環境(周囲温度-30度~+50度)でもスムーズに光束が立ち上がるため、LED、蛍光灯では点灯しにくい極寒冷地でも利用可能。
⑥大光量化を進めても熱量の発生が上昇しにくい。
⑦構造がLEDに対して簡素ですので、生産製造コストが安価。

無電極ランプ(LVD照明)を導入するメリット

驚きの長寿命であることから、高天井用の照明としてランプ交換の手間、工事費が削減できるということ。そして、もちろん省エネ・節電効果も高いので、1度交換したら長期に渡っての節電効果が期待できます。
また、LVDは無電極灯という特殊な構造上、発光部分において劣化する部品がありません、したがいまして長期に渡り光量が減少しないのも大きな特徴です。ゆえに、いつまでも導入時の明るさが続きます。
2000時間使用した場合、水銀灯やメタルハライド、ナトリウム灯では約45%の光量減少にたいして、LVDはなんと5%しか減少しないのです。

無電極ランプ(LVD照明)の明るさ(Lm値)について

無電極ランプ(LVD照明)は、従来の水銀灯のような直視できない光は出さず、蛍光灯のような直視出来る柔らかい光を出します。
その為、人間の瞳孔が眩しくない時には開く為、全光束値が低くても、同等以上の明るさに感じます。
※無電極放電ランプの明るさの指標として『Plm』という単位が使用されます。『P』は『Pupil = 瞳孔』という意味で、人間の瞳孔が開いた状態で感じる明るさとしての数値が単位化さています。

また、昨今では明るさの評価の基準も見直されてきています。
明るさ評価の新基準Feu(フー)について


LVD(無電極ランプ)の用途は色々

無電極ランプ(LVD照明)は長寿命なので、ランプの取り換えが難しい箇所及び保守管理費用が高い場所に適用されることが多いです。

街路灯、公園、庭園灯、ナイター照明、体育館、ゴルフ練習場、テニスコート、公会堂、看板灯、工場、オフィス、集魚灯、電照菊ハウス灯、ホテル、コンビニ、百貨店、パチンコ店、地下鉄、駅構内、港湾、空港、バスターミナル、学校、官公庁、住宅 等
夜間、屋外使用の場合に虫が寄りにくい照明です。




導入事例

日本国内でもすでに数多くの場所に導入されています


LVD
既存の水銀灯代替として商店街や通りで導入されています。
既存の水銀灯100Wなら23W〜50WのLVDに交換することで大幅な消費電力の削減につながります。また、水銀灯は12,000時間の寿命と言われていますが、安定期内蔵型のLVDの場合は50,000時間の長寿命ですから、交換作業の費用も削減できますね。
交換作業も、既存の水銀灯用の安定期を取り外してバイパスにするだけですので、工事費用も安価で済みます。
LVDはイニシャルコスト、初期投資費用が本体価格、工事費用を含めてLEDよりも安く仕上げることができるのが特徴です。

店舗内でも導入されています

LVD施工
事業所や事務所などの室内用照明としても既存の照明からLVDへの変更が行われています。ハロゲンランプや白熱球100Wクラスであれば、LVDの23Wクラスで十分。LVDは色温度も数種類あるので電球色から白色、またはカラーバリエーションもありますので、用途に応じて使い分けることができます。


また、工場などの高天井用にも高出力のLVD照明が導入されています。安定器別置型ですと、その寿命はなんと100,000時間。消費電力の大幅な削減だけでなく高所作業での費用削減も期待できます。また演色評価数(Ra)も非常に高いことから、照明の下において見える製品などの色がはっきりと良く見えることも大きなメリットです。

LVD照明はどのような場所で活用されているでしょうか。
・街灯
・事業所用
・工場
・倉庫
・高天井用
・ガソリンスタンド
・商店街
・駅のホーム
・グラウンド
・スキー場
・駐車場
など。
既存の中規模〜大規模の照明の代替照明として導入されています。



このサイトでは水銀灯やメタルハライドランプなどのHID照明の代替え省エネ節電照明として注目されているLED照明・無電極ランプ(LVD照明)のそれぞれの特徴や機能、効果を紹介します。




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